プロジェクト概要

電子技術や光技術は我々の生活環境の隅々に浸透しましたが、その発展を支える技術基盤は、デバイス微細化と情報の物量拡大に耐えるスケーリング則にありました。しかし莫大なエネルギーと環境資源の投入を必要とする従来の技術に代え、省エネルギーで人・環境にやさしい環境調和性が強く要求され、これに対応した新たなエレクトロニクス創成が喫緊の課題となっています。

本プロジェクトの狙いは、スケーリング則に代わる新しい指導原理として「散逸ゆらぎ」に着目し、超消費エネルギーを実現するナノ電子フォトン系の最先端を切り拓く国際共同研究の総合展開と世界的研究拠点の確立にあります。

「散逸ゆらぎ」とは、開放系において系のエネルギーが安定化する過程において、空間的対称性が自発的に破れて構造形成が起こり、その結果様々な物理量のゆらぎ状態が形成される現象を示します。従来さけるべきものとされていた「ゆらぎ(雑音)」を積極的に活用する逆転の発想により、革新的な超省エネルギー技術と新機能の創成、ならびに散逸ゆらぎを踏まえたナノ電子フォトンという新たな基本概念の世界に先駆けた開拓を目指します。